SHK|新日本非破壊検査株式会社
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フェーズドアレイとは

フェーズドアレイとは


フェイズドアレイシステムはフェイズドアレイプローブの複数振動素子の発信タイミングを制御し、更にこの振動素子から受信を行います。これらの振動素子は複数のビーム構成要素を合成し、意図する方向に走る単一波面を形成するように複数の超音波を発信します。同様に、受信機能は複数の素子からの入力を合成して単一表示を行います。位相整合技術により電子ビーム形成とビームステアリングが可能になる為、一つのフェイズドアレイプロープから膨大な数の異なった超音波ビームを生成することが出来ます。そしてこのビームステアリングのダイナミックプログラミングにより電子スキャンの実行が可能となっています。

このことにより以下の事が可能となります。

  1. ビーム屈折角、焦点距離、更にビームスポットサイズのソフトウェア制御 これらのパラメーターを各検査ポイントでダイナミックスキャンし検査部の幾何学的 形状に合わせ入射角及びS/N比を最適化することが可能です。複数の斜角探傷検査が単一で小型のフェイズドアレイプローブとウエッジを用いて可能となり、その結果、単一固定角および広い視野角でのビームステアリングが可能となります。こうした機能により複雑形状の検査及び検査部形状によってアクセスが制限される 検査に柔軟に対応することが出来ます。
  2. 複数の振動素子を電子制御することにより静止したままのフェイズドアレイプローブから高速電子スキャンが可能となります。また静止したままのフェイズドアレイプローブから広い視野角でビームステアリングを行なうことも出来ます。
  3. 超音波フェイズドアレイシステムは潜在的には一般的な超音波探傷器での伝統的な検査の大半で使用が可能です。溶接部検査やクラック検出は最も重要なアプリケーションであり、これらの検査は幅広い工業分野で実施されています。例えば、宇宙航空、電力、石油化学、金属ビレット(鋼片)及びチューブ状製品のサプライヤー、パイプライン建設及びメンテナンス、 構造用金属、及び一般製造業等です。又、フェイズドアレイは腐食検査のアプリケーションにおいて残存肉厚のマッピングを行なうのに効果的に使用出来ます。

引用元:株式会社エビデント
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