2024年度技報
水張りUT法による減肉調査手法の開発
メカトロニクス部 技術開発課 冨高 健幸
大村 信幸
製紙工場のソーダ回収ボイラにおける炉底管ボイラチューブにおいて、減肉は炉内側に発生するが、炉内側にはキャスター(耐火物)が施工されている。これまでの肉厚測定は、キャスターを撤去した状態で行われており、撤去作業に対する工程・費用等が問題とされてきた。また、発電設備のボイラ水管における炉内側の減肉調査においても、炉内側に足場を仮設する工程・費用等に同様な課題がある。
今回、ボイラチューブ内に水を充填する事で、炉外側から探触子を適用し、キャスターの撤去や炉内足場を仮設せずに炉内側の減肉調査を実施する方法(水張りUT法)を確立し、減肉部(検出限界以上)について±0.1mmの誤差範囲で肉厚測定が可能となった。