SHK|新日本非破壊検査株式会社
TECHNOLOGY

社内技報

2005年度技報

斜角探触子のくさびの温度が屈折角及び感度に及ぼす影響

技術本部 技術管理部 技術管理課 吉永泰久
今川幸久

溶接部の超音波探傷に使用されている斜角探触子のくさびの材料にはアクリル樹脂が最も多く用いられている。アクリル樹脂は温度依存性が大きく、探傷感度や探傷屈折角がわずかの環境温度にも左右されることがわかっている。これを無視すれば、きずのエコー高さ、位置精度、形状エコーときずエコーの判別性など探傷結果の信頼性を損なう。
実際の探傷現場では温度の影響を測定し補正することは極めて困難である。くさびの材料をポリスチレン樹脂に変えることで、斜角探触子の温度依存性が小さくなることを実験的に確認した。